タイトル:群像 2025年11月号 | ||||
| 一挙掲載 | ||||
冬迷宮 飢饉に襲われた少女は湖を渡る。水霊に導かれるように、現実から伝承へ、飢餓から不死へ、王国の衰亡から興国へ、神話から歴史へ、時空を超えて現前するオルタナティブな世界に足を踏み入れる。郡山を、東北を、世界を鎮魂する一大叙事詩。 | … | 古川日出男 | P11 | |
| 新連載 | ||||
恋文の行方 第一回 物語のはじまり 陸軍の将校として沖縄に赴任した大叔父と後に妻となる少女が戦時下に交わした手紙は百通を超えた。二人の往復書簡を通して、文化人類学者である著者が当時の人びとの生きざまを紡ぐ試み。 | … | 石井美保 | P118 | |
| 特集・口訳 町田康 | ||||
| 対談 突破口としての「文体」」 京極夏彦×町田康 現代日本文学の革新者が、言葉の選び方から視点の問題、固有名詞の扱い、小説の結末まで、文章の芸と表現をめぐって縦横に語りあう記念すべき初対話。 | … | P126 | ||
| 対談 説明、情報、順番――ぜんぶ小説の話 小川哲×町田康 新人賞の選考やイベント等で議論を重ねてきた二人が、互いの新刊を手がかりに小説論をぶつけ合った白熱の120分。 | … | P138 | ||
| 書評 利権と騒乱の世で愛と平和を望みつつも少しシニカルなあなたへ | … | 渡辺祐真 | P152 | |
| エッセイ 又やってまいました | … | 町田康 | P155 | |
| 創作 口訳 太平記 平和にチャンスを与えなさい ① 乱世に翻弄される公卿たちの愛と絶望、流転と死。ユーモラスニ描く『口訳 太平記』第二部のはじまりはじまり | … | ポリマ真一 | P158 | |
| 掌篇シリーズ | ||||
一斉手入れ 同時に踏み込みや言うといたやろ、遅れたらアウトやがな。各方面の現状を確認しなければならない主任はああしんどい。 | … | 筒井康隆 | P165 | |
| 批評 | ||||
炎上と音楽 SNSにより「教室」化した市民社会において、観客たちの倫理と技法をどう考えるべきか。群像新人文学賞受賞作『アザミ』を中心に、「読む」という行為の変容を問う。 | … | 小峰ひずみ | P170 | |
『宝石の国』論 ポストヒューマンが超人にならない世界に向けて ロボットやAIなどのポストヒューマンが登場する今日、人間は生きのびの仕方を変容しうるのかーー『宝石の国』がはらむ世界への問いかけをマテリアルフェミニズムセオリーで読み解く。 | … | 高橋幸 | P186 | |
「象徴」の80年――昭和・平成・令和 戦後80年を経ても深まらなかった「象徴」についての議論。国民主権と世襲の天皇制は両立し得るのか。「我々自身」の問題としてねいまあらためて引き受ける必要があるのではないか。 | … | 原武史 | P196 | |
| 対談連載 | ||||
秘密の読書会 ③ T・カポーティ『ミリアム』 孤独の世界を突き破る残酷な少女 少女の残酷さとは何か。老女の孤独を手がかりに、傷つける力の効能を探る。 | … | 小川洋子 東畑開人 | P214 | |
| 論点 | ||||
熱い汗と凍える魂を纏う コムデギャルソン、わたしたちの政治参加 政治参加ーー生活と労働に追われるわたしたちは、いつも無力だ。いま、戦争が起きている。わたしの、この身体には、何ができるだろうか。 | … | 山内優佳 | P230 | |
| ロング書評 | ||||
女性たちの声をかたちにすること 今年の春、アトウッドの『ペネロピアド』とテイヴズの『ウーマン・トーキング』が文庫化された。フェミニズム的主題を持つふたつの小説が可視化して見せる女性の声のかたちを考える。 | … | ハーン小路恭子 | P238 | |
| 追悼・吉行和子 | ||||
足音は響きつづける | … | 木村紅美 | P246 | |
| 本の名刺 | ||||
絓秀実/新田啓子/松村圭一郎/横田徹 | … | P250 | ||
| 最終回 | ||||
西高東低マンション 第18回 長く住むこのマンションから今日もまた出かけていく。ひと月ごとの季節の記録に、家の中、マンションの廊下、街のバス停、旅先でまたきっと出会える。 | … | 武塙麻衣子 | P262 | |
| 随筆 | ||||
お金のように〈私〉を増やす | … | 太田充胤 | P168 | |
ヨーマ先生の蒔いた種 | … | 大原鉄平 | P212 | |
輪はまわる | … | 岡根谷実里 | P268 | |
だからそれは | … | パク・ソルメ | P326 | |
証明写真の怪 | … | ピンク地底人3号 | P400 | |
夏の思い出 | … | 松田いりの | P468 | |
ソフトクリーム状の滑り台 | … | 丸田洋渡 | P510 | |
| 連載 | ||||
鳥のいない国 第 8回 | … | 円城塔 | P270 | |
きょくあじさしとくさのこ姫 第10回 | … | いしいしんじ | P286 | |
B 第12回 | … | 松浦寿輝 | P298 | |
オオカミの 第12回 | … | 高橋源一郎 | P308 | |
Wet Affairs Leaking 第23回 | … | 阿部和重 | P320 | |
鉄の胡蝶は夢を記憶を歳月を彫るか 第87回 | … | 保坂和志 | P328 | |
脳葉の蔭より 第 2回 | … | 小原奈実 | P358 | |
「雑」の風景 第 2回 | … | 平山周吉 | P364 | |
源氏百人一首 らせん譚 第 2回 | … | 毬矢まりえ 森山恵 | P372 | |
この空の下で 第 2回 | … | 石沢麻依 | P386 | |
丁寧な暮らしの哲学 第 5回 | … | 戸谷洋志 | P394 | |
これからの人生。 第 6回 | … | 小西康陽 | P418 | |
女たちの群像 第 4回 | … | 渡邊英理 | P402 | |
ジャッジメンタルな時代 ネガティヴ・ケイパビリティ考 第 5回 | … | 小川公代 | P426 | |
あのころの面影 仏文回想記 第 8回 | … | 野崎歓 | P440 | |
ことばと演劇 第10回 | … | 平田オリザ | P446 | |
くぼみにふれる 第10回 | … | 百瀬文 | P454 | |
あいまいな世界の愛し方 第11回 | … | 田村正資 | P460 | |
せんそうって 第 7回 | … | 永井玲衣 八木咲 | P470 | |
わたしたちの世界の数理 第 9回 | … | 全卓樹 | P482 | |
リアルなインターネット 第11回 | … | 竹田ダニエル | P488 | |
習い事だけしていたい 第17回 | … | 酒井順子 | P495 | |
ストーリーワイズ 第17回 | … | 立川小春志 | P500 | |
不浄流しの少し前 第20回 | … | 鈴木涼美 | P512 | |
誰もわかってくれない――なぜ書くのか 第21回 | … | 武田砂鉄 | P516 | |
文化の脱走兵 第35回 | … | 奈倉有里 | P505 | |
現代短歌ノート二冊目 第61回 | … | 穂村弘 | P527 | |
日日是(にちにちこれ)目分量 第63回 | … | くどうれいん | P520 | |
星占い的思考 第68回 | … | 石井ゆかり | P524 | |
| 書評 | ||||
『光と音楽』大江健三郎 画・大江ゆかり | … | 阿部和重加奈子 | P530 | |
『アザミ』綾木朱美 | … | 小橋めぐみ | P532 | |
『海をこえて――人の移動をめぐる物語』松村圭一郎 | … | 谷川嘉浩 | P634 | |
群像Web紹介ページ | … | P536 | ||
第47回野間文芸新人賞候補作発表 | … | P540 | ||
第69回群像新人文学賞応募規定 | … | P8 | ||
執筆者一覧 | … | P544 | ||
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