タイトル:群像 2025年 7月号 | ||||
掌篇シリーズ | ||||
ダイニング ダイイング 老人ホームに寿司職人がやってきて寿司を握ってくれることになり、沸き立つ老人たち。ブラックユーモア迸る掌編の真髄。 | … | 筒井康隆 | P11 | |
批評総特集 | ||||
「論」の遠近法2025 | … | P18 | ||
批評 大江健三郎「私」論 『晩年様式集(イン・レイト・スタイル)』をめぐって」 大江健三郎の「最期の小説」に氾濫する「私」という記号に導かれて。決定版『晩年様式集』論。 | … | 蓮實重彦 | P18 | |
対話 蓮實重彦X工藤庸子 ヴァージニア・ウルフの「波」は、はたして大江健三郎の足元を濡らしているのでしょうか 「テクスト」は「テクスト」でしかなく、「テクスト」以外なにものでもない。それと向かい合うことの「必死」性に、いまのわたくしは賭けているのですーー「対話」は続く。 | … | 蓮實重彦 工藤庸子 | P42 | |
新連載 運命の文学史 終わりから始まる物語 「運命」という言葉に導かれて、終わりをめぐる旅にでる。人間の主体性のあり方を描きだそうとする文学作品を通して見えるもの。 | … | 須藤輝彦 | P53 | |
新連載 丁寧な暮らしの哲学 自分を取り囲むものと和解することで生活は一変する。「私」の体が世界と馴染むためには何が必要なのだろう。 | … | 戸谷洋志 | P63 | |
批評 大江健三郎論 ③ 神とは霊魂である。自身の小説の主題を「魂のこと」と記した大江の起源を、折口信夫を手がかりに読み解いていく。 | … | 安藤礼二 | P72 | |
批評 傾く世界のかぶき者 世界の傾きとそれぞれの人間の傾きを切り離すこと。そのために必要な手がかりを模索する。 | … | 伊藤潤一郎 | P94 | |
批評 暴力とケアの倫理 岡野八代『ケアの倫理と平和の構想―戦争に抗する 増補版』を読む 戦争とケアはどのような関係にあるのか。『ケアの倫理と平和の構想』を通して考察する。 | … | 小川公代 | P104 | |
批評 私たちが絶滅したあとに 川上弘美『大きな鳥にさらわれないよう』に寄せて 人間のいなくなった世界への想像力にあふれた『大きな鳥にさらわれないよう』。国際ブッカー賞でも大きく評価された傑作小説を批評する。 | … | 高原到 | P111 | |
批評 保守のコスモロジー③ 日本人として異教を信仰することは、この国の「伝統」と「正統」の問題、天皇と救済者の関係を考え続けることである。 | … | 富岡幸一郎 | P120 | |
批評 複数で単数の世界 村田沙耶香における性と生殖 『世界99』をはじめとする村田沙耶香作品から、性と生殖をめぐる「人間」の暴力を問う。 | … | 水上文 | P145 | |
批評 女たちの群像② 病者の風景、横たわる女たち 女とは、常に自らにとって親密なものから隔てられ、かけがえのないものを失い続けることを強いられる側の性である。病者のまなざしから世界を捉えること。 | … | 渡邊英理 | P155 | |
最終回 | ||||
夫婦はどこへ? 第10回 村上春樹から坂元裕二にいたるまで、日本を席巻してきたフィクション作品における夫婦の描かれ方の探究。いま私たちがリアルな世界でも希求すべき「夫婦のかたち」、他者と築くべき「親密性」とは? | … | 三宅香帆 | P168 | |
ルポルタージュ | ||||
オフセットからDSRへ 群像DX記 2010年1月号、活版印刷からオフセット印刷に切り替わった「群像」は、2025年5月号から、デジタル印刷で刷られることになった。デジタル/オフセット印刷双方の現場から、印刷・雑誌・本の來し方行く末を考える。 | … | 宮田文久 | P175 | |
往復書簡 | ||||
向坂くじら×紗倉まな ふたりのための往復書簡③ 他者へ向ける眼差しがここまで違うのはどうしてなのか、カトリック系と仏教系の学校にそれぞれ通っていたふたりが交わす、「愛」と「許す」をめぐる手紙たち。 | … | P190 | ||
本の名刺 | ||||
くどうれいんX鈴木俊貴 | … | P206 | ||
最終回 | ||||
月の船、星の林 《こもりぬ》で開かれる食事会に現れた実父に、ぼくは子どもじみたあいさつしかでなかったーー。家族の秘密に迫る「ルカとチカ」最終回。 | … | 長野まゆみ | P214 | |
天皇機関説タイフーン 第18回 敗戦。太平洋を越えたうねりが九重の菊を散らさんとする。憲法改正の必要なしとした美濃部と、アクロバティックな「八月革命説」を唱えて「戦後」を基礎づけた宮沢。昭和最大の思想劇の時空を超えた中継、堂々の完結。 | … | 平山周吉 | P233 | |
ゲは言語学のゲ 第24回 言語学の主眼は、言語の構造の解明である。人一倍、勉強も人も嫌いな言語学者が、ヒトを知ろうと考える学問に囚われた、その先に見る夢。 | … | 吉岡乾 | P252 | |
随筆 | ||||
ここでユダヤ人がころされたんだよ | … | 河原梓水 | P212 | |
友人代表スピーチ・イン・ザ・ヘル | … | 苔 | P262 | |
夏のおとずれ | … | 原島大輔 | P370 | |
「聖藝」の夢 | … | 堀畑裕之 | P486 | |
連載 | ||||
鳥のいない国 第 6回 | … | 円城塔 | P264 | |
きょくあじさしとくさのこ姫 第 6回 | … | いしいしんじ | P279 | |
私的応答 第 9回 | … | 井戸川射子 | P290 | |
オオカミの 第 9回 | … | 高橋源一郎 | P298 | |
Wet Affairs Leaking 第19回 | … | 阿部和重 | P310 | |
口訳 太平記 ラブ&ピース 外道ジョンレノンを根絶せよ 第14回 | … | 町田康 | P318 | |
B 第10回 | … | 松浦寿輝 | P336 | |
鉄の胡蝶は記憶に夢を歳月に彫るか 第83回 | … | 保坂和志 | P345 | |
これからの人生。 第 2回 | … | 小西康陽 | P372 | |
庭を耕す 第 2回 | … | 山中瑶子 | P378 | |
あのころの面影 仏文回想記 第 4回 | … | 野崎歓 | P383 | |
ことばと演劇 第 6回 | … | 平田オリザ | P390 | |
くぼみにふれる 第 6回 | … | 百瀬文 | P398 | |
あいまいな世界の愛し方 第 7回 | … | 田村正資 | P404 | |
音と言葉のデジタリティ 第 8回 | … | 大谷能生 | P412 | |
せんそうって 永井玲衣×八木咲 第 6回 | … | 永井玲衣 八木咲 | P426 | |
わたしたちの世界の数理 第 7回 | … | 全卓樹 | P434 | |
習い事だけしていたい 第13回 | … | 酒井順子 | P440 | |
ストーリーワイズ 第13回 | … | 立川小春志 | P446 | |
西高東低マンション 第14回 | … | 武塙麻衣子 | P451 | |
不浄流しの少し前 第16回 | … | 鈴木涼美 | P456 | |
誰もわかってくれない――なぜ書くのか 第17回 | … | 武田砂鉄 | P460 | |
星沙たち 第19回 | … | 青葉市子 | P482 | |
僕と「先生」 第 9回 | … | 長瀬海 | P464 | |
群像短歌部 第21回 | … | 木下龍也 | P488 | |
文化の脱走兵 第32回 | … | 奈倉有里 | P498 | |
現代短歌ノート二冊目 第57回 | … | 穂村弘 | P511 | |
日日是(にちにちこれ)目分量 第59回 | … | くどうれいん | P504 | |
星占い的思考 第64回 | … | 石井ゆかり | P508 | |
〈世界史〉の哲学 第164回 | … | 大澤真幸 | P514 | |
書評 | ||||
『美土里倶楽部』村田喜代子 | … | 木村紅美 | P528 | |
『ノー・アニマルズ』鈴木涼美 | … | 市街地ギャオ | P530 | |
『YABUNONAKA-ヤブノナカー』金原ひとみ | … | 永方佑樹 | P532 | |
群像Web紹介ページ | … | P534 | ||
第69回群像新人文学賞応募規定 | … | P8 | ||
執筆者一覧 | … | P544 |
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