タイトル:群像 2025年 6月号 | ||||
第68回群像新人文学賞発表 | ||||
当選作 アザミ 新聞の校閲をする。ニュースサイトのコメント欄に没入する。夢を見る。頭痛がする。沈黙が怖い。繰り返されるアザミの日常に、スマホの中で炎上するアイドル「ミカエル楓」の文字列が浮かび上がる。 | … | 綾木朱美 | P11 | |
当選作 鳥の夢の場合 「おれ、死んでもうた。やから殺してくれへん?」。蓮見の頼みに、初瀬が自らの意思を決めるまでの五十五日。夢と現、過去と現在を行きつ戻りつ、視点は移ろい境界は溶けて、原初の感覚から目の前の世界を見つめていく。 | … | 駒田隼也 | P90 | |
受賞の言葉/選評 朝吹真理子/島田雅彦/藤野可織/古川日出男/町田康 | … | P157 | ||
特集・乗代雄介の10年 | ||||
創作 ボートハウス 故障しているボートを掃除しているだなんて、こんな美しい噓はないーー一艘のスワンボートをめぐるある一日。 | … | 乗代雄介 | P170 | |
新連載 絵画という地図を手にして 一枚の絵に導かれて旅に出る。自分もこの自然の前に立って書かなくてはならない。「歩く、見る、書く」紀行エッセイ。 | … | 乗代雄介 | P183 | |
インタビュー 二つのライフワークと「書くこと」について 乗代雄介 群像新人文学賞受賞によるデビューから10年。精力的に作品を発表し続ける著者の、デビュー前、現在、これからーー。「書くこと」で思考する驚くべき小説作法。 | … | 聞き手・構成江南亜美子 | P188 | |
解題 全単行本解題 | … | あわいゆき | P205 | |
新連載 | ||||
これからの人生。 第1回 終わりの季節に 二〇二五年三月二八日、下北沢「モナレコード」の夜。ぼくは細野晴臣さんとステージに上がっていたーーミュージシャン・小西康陽による新連載エッセイ。 | … | 小西康陽 | P212 | |
庭を耕す 思い起こす過去は曖昧でどこかはっきりとしている。この庭に眠る生きた時間のそれぞれが、いまも脈を打つ。 | … | 山中瑶子 | P219 | |
『虚傳集』刊行記念対談 | ||||
「偽(フィクション)」のリアリズム 奥泉光×町田康 嘘のなかの徹底した「本当らしさ」を追い求めて。物語ではなく、「小説」をめぐるふたりの共通点とは。 | … | P226 | ||
『作家の黒歴史 デビュー前の日記たち』刊行記念対談 | ||||
作家にとって「黒歴史」とは何か 千葉雅也×宮内悠介 mixi´はてなブログ´Twitter´Xーー。二○○○年代、情報環境の劇的な変化を体験した同学年のふたりが語る、「黒歴史テキスト」の存在とAI時代の行く末。 | … | P236 | ||
最終回 | ||||
小説を探しにいく 第12回 この国に法律が存在しているように、小説にも法律があるーーこの一文から始まり、「関係者」が騒然とした「小説をめぐる探究」がいったん完結。私たちは一年前とはたしかに違う場所にいる。 | … | 小川哲 | P252 | |
批評 | ||||
戦後思想の盲点――蓮實重彦氏に応える | … | 福嶋亮大 | P248 | |
随筆 | ||||
さみしい箱々 | … | 犬怪寅日子 | P224 | |
太さからの逃走 | … | 兼島拓也 | P292 | |
哲学の時流に乗る? | … | 渡名喜庸哲 | P374 | |
わたしは幽霊 | … | 野村日魚子 | P344 | |
心の衰え | … | 宮瀬茉祐子 | P410 | |
諦めがいのない、これからの気配 | … | ムラタエリコ | P456 | |
キュート・ノイズ | … | 山内優佳 | P526 | |
連載 | ||||
鳥のいない国 第 5回 | … | 円城塔 | P260 | |
きょくあじさしとくさのこ姫 第 5回 | … | いしいしんじ | P275 | |
私的応答 第 8回 | … | 井戸川射子 | P284 | |
世界は誤訳でまわってる 第 6回 | … | ブレイディみかこ | P294 | |
Wet Affairs Leaking 第18回 | … | 阿部和重 | P306 | |
口訳 太平記 ラブ&ピース 外道ジョンレノンを根絶せよ 第13回 | … | 町田康 | P314 | |
鉄の胡蝶は歳月は夢は記憶は彫るか 第82回 | … | 保坂和志 | P346 | |
ジャッジメンタルな時代 ネガティヴ・ケイパビリティ考 第 3回 | … | 小川公代 | P376 | |
あのころの面影 仏文回想記 第 3回 | … | 野崎歓 | P390 | |
ことばと演劇 第 5回 | … | 平田オリザ | P396 | |
くぼみにふれる 第 5回 | … | 百瀬文 | P404 | |
可愛い哲学 第 4回 | … | 三木那由他 | P412 | |
ロッコク・キッチン 浜通りでメシを食う 第 5回 | … | 川内有帆 | P434 | |
あいまいな世界の愛し方 第 6回 | … | 田村正資 | P458 | |
音と言葉のデジタリティ 第 7回 | … | 大谷能生 | P419 | |
リアルなインターネット 第 8回 | … | 竹田ダニエル | P466 | |
夫婦はどこへ? 第 9回 | … | 三宅香帆 | P474 | |
習い事だけしていたい 第12回 | … | 酒井順子 | P484 | |
ストーリーワイズ 第12回 | … | 立川小春志 | P489 | |
西高東低マンション 第13回 | … | 武塙麻衣子 | P494 | |
父たちのこと 第 8回 | … | 阿部公彦 | P499 | |
不浄流しの少し前 第15回 | … | 鈴木涼美 | P522 | |
誰もわかってくれない――なぜ書くのか 第16回 | … | 武田砂鉄 | P516 | |
天皇機関説タイフーン 第17回 | … | 平山周吉 | P528 | |
ゲは言語学のゲ 第23回 | … | 吉岡乾 | P550 | |
星沙たち 第18回 | … | 青葉市子 | P559 | |
文化の脱走兵 第31回 | … | 奈倉有里 | P544 | |
現代短歌ノート二冊目 第56回 | … | 穂村弘 | P567 | |
日日是(にちにちこれ)目分量 第58回 | … | くどうれいん | P570 | |
星占い的思考 第63回 | … | 石井ゆかり | P564 | |
〈世界史〉の哲学 第163回 | … | 大澤真幸 | P574 | |
書評 | ||||
『日吉アカデミア一九七六』原武史 | … | 稲泉連 | P594 | |
『遠くまで歩く』柴崎友香 | … | 大崎清夏 | P596 | |
『曇りなく常に良く』井戸川射子 | … | 小野絵里華 | P598 | |
『ふたり暮しの「女性」史』伊藤春奈 | … | 小橋めぐみ | P600 | |
『世界文学のアーキテクチャ』福嶋亮太 | … | 山本貴光 | P602 | |
群像Web紹介ページ | … | P604 | ||
第69回群像新人文学賞応募規定 | … | P8 | ||
執筆者一覧 | … | P608 |
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