タイトル:群像 2025年 3月号 | ||||
創作 | ||||
やぶにらみの天使 隣家のよっちゃんは天使みたいな子だ。『カーテンコール』から1年3ヵ月、筒井劇場の幕がふたたび上がる。 | … | 筒井康隆 | P5 | |
夕方の神様 夜道をアイフォンの灯りで照らしながら、かおちゃんと佐区羅さんと歩く。暗さに驚きながら世田谷の路地をいくと大きな古民家が見え、そこが福王さんの家らしい。今日はみんなでおでんを食べる。 | … | 朝吹真理子 | P21 | |
未来人の全身タイツ 最近、またファッションが面白く感じられているーーSNSが行くところまで行きつき、ネット上のデータ処理が新たな段階を迎えたいま、ネット黎明期のような闇が胎動しているのかもしれない。 | … | 千葉雅也 | P34 | |
新連載 | ||||
「大江文学」、そして作家とともに「同時代」としての「昭和」を捉えなおすこと。文学と時代を問う。 対話 第一回 蓮實重彦×工藤庸子 はからずも大江健三郎の「同時代」を生きてしまったわたくしたちは、その事態と、いったい、どのように向きあえばよいのでしょうか | … | P10 | ||
批評 | ||||
谷川俊太郎のいなくなった時代に この世界はすでに、谷川のことばに覆われているーー卓越したことばの力で日本の文学と日本語を更新し続けた詩人の軌跡。 | … | 尾崎真理子 | P118 | |
ハン・ガンのアンビギュイティ ハン・ガンの小説はアンビギュアス(両義的)な評価を呼び寄せる。彼女の文学がもつ敏感さを、わたしたち読者が鈍感に受容してはならない。 | … | 福嶋亮大 | P128 | |
特集 孤独の時間。 | ||||
孤独の時間。 44人の孤独の時間をこっそりのぞくと、自分の孤独の正体が見えてくる。 | … | P52 | ||
孤独の時間。 麻布競馬場/阿部加奈子/一川華/一穂ミチ/伊藤亜和/井戸川射子/稲垣諭/イリナ・グリゴレ/岩内章太郎/上野千鶴子/加納愛子/上出遼平/qp | … | P52 | ||
孤独の時間。 くどうれいん/五味太郎/紗倉まな/塩田武士/下西風澄/高瀬隼子/滝口悠生/武田砂鉄/武塙麻衣子/橘玲/崔実/千葉雅也/筒井康隆/中島梓織/奈倉有里/西見奈子/のもとしゅうへい | … | P52 | ||
孤独の時間。 /乗代雄介/東出昌大/平岡直子/平野啓一郎/僕のマリ/堀江敏幸/皆川博子/宮内悠介/宮地尚子/燃え殻/山口未花子/山本アマネ/山本奈衣瑠/ゆっきゅん | … | P84 | ||
『養生する言葉』刊行記念対談 | ||||
「概念の木」を内側から育てる 彩瀬まる×岩川ありさ 自分自身と向き合い、傷の輪郭を捉えなおそうとするなかで、「養生」のバリエーションは広がり、変化してゆく。生きていくために物語を読む、書くこととは。 | … | P192 | ||
小特集・ゴダール/イーストウッド | ||||
ゴダール/イーストウッド ジャン=リュック・ゴダールとクリント・イーストウッド。同じ1930年生まれの映画作家二人の仕事から、映画の「現代」を問う。 | … | P139 | ||
批評 IAM/JLG 二つのゴダール展に寄せて ポルトガル第二の都市ポルトとロンドンで催されたゴダール展。知られざる若き日のゴダールの絵・造形作品から垣間見えるものとは。 | … | 堀潤之 | P139 | |
批評 あの星条旗は今も風になびいているだろうか イーストウッドの『陪審員2番』 日常と思われるものが、こうではなかったかもしれないという別の可能性。九十四歳のイーストウッドが描くアメリカの不安。 | … | 藤井仁子 | P146 | |
小特集・張天翼 | ||||
創作 花と鏡 水泳教室から帰ってきた娘のウェンディは足の指の爪を3つなくしていた。お風呂に入れベットで読み聞かせをした後、肋骨の横をそっと押せば彼女は目を閉じる。娘の爪を直しに、これから「蜂の巣」へ向かわなければならない。 | … | 張天翼 訳=濱田麻矢 | P153 | |
メールインタビュー 張天翼、共鳴する世界と物語をめぐる語り 『如雪如山』が中国最大の読書サイトで国内フィクション第一位に選ばれるなど、多くの読者の共感を得てきた張天翼。創作の源泉や読書体験、世界との関わりに迫る。 | … | 張天翼 訳=濱田麻矢 | P187 | |
追悼・李恢成 | ||||
植民地の少年 | … | 川村湊 | P202 | |
流砂の世界を描く 李恢成を悼む | … | 富岡幸一郎 | P205 | |
往復書簡 | ||||
ふたりのための往復書簡② 向坂くじら×紗倉まな 「ひとりじゃ読めない本を読む」。読書会を経てふたりが考える、自分が生まれたことと、生むことについて。 | … | P208 | ||
本の名刺 石戸諭/奥泉光/丸山俊一 | … | P226 | ||
随筆 | ||||
お好きな墓 | … | 池田亮 | P116 | |
また会えますように | … | 大森時生 | P294 | |
影としての私自身 | … | 原田裕規 | P224 | |
同時代台湾文学私的観察記 | … | 三浦裕子 | P374 | |
連載 | ||||
鳥のいない国 第 2回 | … | 円城塔 | P236 | |
きょくあじさしとくさのこ姫 第 3回 | … | いしいしんじ | P252 | |
私的応答 第 5回 | … | 井戸川射子 | P262 | |
Wet Affairs Leaking 第15回 | … | 阿部和重 | P269 | |
口訳 太平記 ラブ&ピース 外道ジョンレノンを根絶せよ 第11回 | … | 町田康 | P278 | |
オオカミの 第 7回 | … | 高橋源一郎 | P296 | |
鉄の胡蝶は記憶は夢に歳月を彫るか 第79回 | … | 保坂和志 | P307 | |
ことばと演劇 第 2回 | … | 平田オリザ | P335 | |
くぼみにふれる 第 2回 | … | 百瀬文 | P343 | |
可愛い哲学 第 2回 | … | 三木那由他 | P348 | |
あいまいな世界の愛し方 第 3回 | … | 田村正資 | P355 | |
音と言葉のデジタリティ 第 4回 | … | 大谷能生 | P362 | |
せんそうって 永井玲衣×八木咲 第 4回 | … | 永井玲衣 八木咲 | P376 | |
リアルなインターネット 第 5回 | … | 竹田ダニエル | P390 | |
夫婦はどこへ? 第 6回 | … | 三宅香帆 | P396 | |
小説を探しにいく 第 9回 | … | 小川哲 | P406 | |
習い事だけしていたい 第 9回 | … | 酒井順子 | P412 | |
ストーリーワイズ 第 9回 | … | 立川小春志 | P417 | |
西高東低マンション 第10回 | … | 武塙麻衣子 | P422 | |
不浄流しの少し前 第12回 | … | 鈴木涼美 | P428 | |
誰もわかってくれない――なぜ書くのか 第13回 | … | 武田砂鉄 | P432 | |
天皇機関説タイフーン 第14回 | … | 平山周吉 | P436 | |
セキュリティの共和国ーー戦略文化とアメリカ文学 第17回 | … | 新田啓子 | P452 | |
ゲは言語学のゲ 第20回 | … | 吉岡乾 | P462 | |
海をこえて 第18回 | … | 松村圭一郎 | P472 | |
星沙たち 第17回 | … | 青葉市子 | P477 | |
群像短歌部 第18回 | … | 木下龍也 | P483 | |
文化の脱走兵 第28回 | … | 奈倉有里 | P493 | |
現代短歌ノート二冊目 第53回 | … | 穂村弘 | P499 | |
日日是(にちにちこれ)目分量 第55回 | … | くどうれいん | P502 | |
星占い的思考 第60回 | … | 石井ゆかり | P506 | |
書評 | ||||
『暗号の子』宮内悠介 | … | あわいゆき | P510 | |
『日本人の条件 東アジア的専制主義批判』大杉重男 | … | 絓秀実 | P512 | |
『養生する言葉』岩川ありさ | … | 瀬尾夏美 | P514 | |
『王将の前で待ってて』川上弘美 | … | 長嶋有 | P516 | |
『死神』田中慎弥 | … | ラランドニシダ | P518 | |
『チャンドラー講義』諏訪部浩一 | … | 若林踏 | P520 | |
群像Web紹介ページ | … | P522 | ||
第69回群像新人文学賞応募規定 | … | |||
執筆者一覧 | … | P529 |
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